PNSE(Persistent and Ongoing Non-Symbolic Experience)の「場所2」は、ファインダーが心の旅を一段階深め、内的な一体感と安定した平安に到達する段階です。この段階では、場所1で感じた「基本的な安心感」がより強く前面に現れ、自己と世界との境界が薄れ、深い「非二元的な視点」(ノンデュアル・パーセプション)が現れます。今回は、場所2の特徴とその影響について紹介します。

場所2の特徴:非二元的な視点と「存在する」感覚

場所2の核心的な特徴は、「非二元的な視点」です。これは、従来の「自分が外を見ている」という感覚が薄れ、すべてが一体であり、目の前に現れているだけという感覚です。「観察者」や「自分」といった概念が希薄になり、ただ「すべてがそこにある」と感じられるようになります。このように、自分と周囲の世界との分離がなくなり、「ワンネス」とも呼ばれるような一体感を体験します。

強まる直感と意思決定の変化

場所2のファインダーは、決断の際に「直感」や「第六感」による導きを強く感じることが多くなります。これにより、合理的な判断よりも直感に従う傾向が強くなりますが、これが正しいとは限りません。しかし、直感的な判断に強く引き寄せられることで、ファインダーは時に新しい方向に挑戦することがあります。

場所1からの変化の深化

場所2では、基本的な安心感が表面に現れ、心理的な条件付けによる影響を受けにくくなります。ネガティブな感情が減り、ポジティブな感情が増し、深まった平安が日常的に感じられるようになります。自己参照的な思考も減少し、自己物語や過去のストーリーに関心が薄れていくため、ファインダーは今この瞬間に「存在する」感覚が増し、過去の記憶も重要性が薄れ、感情的な影響も少なくなります。

新たな満足感とモチベーションの変化

場所2のファインダーは、自己の充実感が増し、過剰な自己改善や物的な追加が不要に感じられるようになります。この段階では、充足感や完成感が強くなるため、外的なものを求める必要が薄れ、内なる目的や「ライフコーリング」に気づくことが多くなります。その結果、人生の軌道を変える人も多く、より意味のある方向性に進むようになります。

場所2の利点:平安と機能性のバランス

場所2は、PNSEの深い平安を保ちながら社会的にも十分に機能できる「ベストなバランス」が取れる場所です。場所2では感情の幅が広く、ファインダーは人との関わりを豊かに経験できるため、ビジネスや人間関係に最適とされます。また、場所2では「個人的な愛」の感覚が残り、場所3以降の「普遍的な愛」とは異なる、より親密な関係性が築けることも特徴です。このため、場所2のファインダーは人間関係を大切にし、充実感を持ちながら平安を深め続けることができます。

レイヤー2:すべてを包む広がりと空(くう)— 非二元体験の深化

PNSEの旅において、レイヤー2 はマインド中心のレイヤー1を超え、広がりと空虚、広大な空間を体験する初めてのステップです。多くのファインダーにとって、レイヤー2は伝統的に「覚醒」「非二元性」「悟り」として語られ、深い満足感と一体感をもたらします。一般的に、これ以上の深度へ進むのはまれで、レイヤー2は十分に満たされた体験を提供してくれます。

レイヤー2とは?

レイヤー2の特徴は、限りない空間や空虚、形なき存在、静寂といった広がりにあります。すべてが無限に広がる明瞭な意識の中から生じ、そこに包含されているかのように感じられます。レイヤー1で見られるような、思考や解釈が重なったフィルターが取り除かれ、観察者と観察対象の区別が消え、世界がただ「そこにある」という感覚が強くなります。このように、レイヤー2の体験は純粋な「存在」として感じられ、驚くほどに広大で、奇跡的なまでの一体感が生まれます。

レイヤー2の深まり

レイヤー2には段階的な深まりがあり、時間をかけてより深く体験できるようになります。深まるにつれて、思考の影響はますます遠のき、思考や感情は一時的な現象として感じられ、自分の本質とは無関係なものと捉えられます。レイヤー1の思考や判断が後退し、存在そのものの静けさが前面に現れることで、より本質的な、恒久的な状態が明らかになります。

静けさと沈黙の本質

レイヤー2では「静けさ」や「沈黙」が強調されますが、これらは音や動きがないことを指すわけではありません。むしろ、思考のフィルターが取り除かれた存在そのものの質感を指します。レイヤー1の活動が遠ざかり、広がりある静けさが体験の基盤になるため、過去の心理的条件付けも自然と解放されやすくなります。しかし、レイヤー2に過剰にフォーカスしすぎると、「スピリチュアル・バイパス」(精神的回避)と呼ばれる現象が発生しやすく、レイヤー1に残る未解決の問題が放置される可能性もあります。