PNSE(Persistent and Ongoing Non-Symbolic Experience)の旅において、「場所3」はファインダーが感情の深い変容を体験する段階です。場所1で感じられた「基本的な安心感」が背景から前面へと強まり、場所3ではほぼ常にその感覚が存在する状態になります。ここでは、ファインダーが感じる深い統合された感情体験と、その影響についてご紹介します。

場所3の感情の深まりと一体感

場所3の核心的な特徴は、愛、慈悲、そして喜びが一体となった連続的なポジティブな感情です。これは単なる感情の組み合わせではなく、統合された一つの感情として深く広がります。場所3では、この感情が普遍的な愛として感じられたり、すべての存在とつながる意識として感じられたりします。個人や文化によって体験が異なることもありますが、通常、この感情は愛、慈悲、喜びの少なくとも3つの要素を含んでいます。

場所2の非二元的な視点とは異なり、場所3では神聖な存在やすべてに浸透する意識と「融合する」感覚が現れ、自己と大いなる存在が一つになる二元的な体験が強まります。この深い統一感が場所3を特徴付け、ファインダーにとって非常に神聖で意味深いものと感じられます。

豊かな感情の質と場所3の奥深さ

場所3の体験は、しばしば人間の体験の頂点と形容され、宗教的・精神的な伝統が目指す「ゴール」とされることも多いです。これはアブラハムの宗教(キリスト教やイスラム教のスーフィズム)や東洋の伝統でも見られるように、神秘主義の到達点とされる段階です。この融合感と絶え間ない愛や喜び、慈悲に満たされる体験は、人生の見方を根本的に変え、深い癒しの感覚をもたらします。

この段階では、場所1から続く「基本的な安心感」が非常に強まり、常に深い平安が広がり、物事に対して完全であると感じることが多くなります。ここで感じる「メタ感情」は、ファインダーの心の基盤となり、安定した落ち着いた姿勢を支えます。

自己物語からの解放と現在への集中

場所3でも、自己参照的な思考はさらに減少し、個人的な物語への関心が薄れていきます。以前の段階では、自己物語や他者の物語に対する関心の低下が人間関係に影響することもありましたが、場所3ではこの広がる愛と慈悲により、むしろ深く優しい関係が築かれやすくなります。過去の記憶や物語から解放されることで、ファインダーは完全に「今この瞬間」に存在する感覚を得やすくなります。

新しい満足感とモチベーションの変化

場所3では、ファインダーは自己に満ち足りた感覚を感じ、自己改善や物質的なものを求める必要性が薄れます。この完全な満足感や充足感により、外的な評価に左右されず、内なる目的に気づく人も増えます。この変化により、キャリアや生活の方向を見直し、真の自己に合った道を追求するようになることもよくあります。

場所3の持つバランスと癒しの可能性

場所3での絶え間ない愛、喜び、慈悲の感情は、人生を豊かにし、周囲に癒しをもたらすと言われます。この段階は、ファインダー本人とその周りの人々にも養いと癒しを与え、非常に素晴らしい体験ができる場所です。愛に満ちた寛大な性質と安定したマインドの両方を持つため、場所3にいるファインダーは、社会的なつながりを保ちながらも深い満足感を感じられます。

一方で、この広がる愛と慈悲の感覚が強すぎるため、ファインダーがリソース管理など、厳格な境界を求められる場面ではやや不向きになることもあります。ビジネスや財政的な管理など、一定の節度が必要な場面で役割を担う場合には、注意が必要です。

まとめると、場所3は愛、喜び、慈悲が絶え間なく続く感情体験がファインダーの人生を彩る段階です。この段階は、深い平安と満足感を基盤とし、すべての存在と融合する深い愛の中で生活する、まさに人間の体験の究極といえるものです。