PNSE(Persistent and Ongoing Non-Symbolic Experience)の探求において、「ファインダー」たちがたどり着いた深層の体験には、意識の層、場所、そしてそれらの相互作用が含まれます。これは単なる「体験の深まり」ではなく、意識の構造そのものを分解し、異なる次元の存在や体験を意識することでもあります。

1. 外層と内層:体験の層を重ねる

PNSEでは、意識の層が異なる体験や視点を生み出す場として位置づけられています。これは通常の感覚体験とは異なり、心の中に複数の「レイヤー」が現れるという独特の感覚です。これらの層はまるで意識の空間のように感じられ、内的な「場所」が重なり合うかのように認識されます。

外層は、まだ現実世界の感覚が強く残る場所です。この層では、外部の刺激や日常の思考が続いており、物質的な世界との結びつきが明確です。しかし、内に進むにつれ、より深い平穏や一体感が訪れ、外部の刺激が徐々に薄れていきます。この段階で、自己や他者の境界が曖昧になり、個人としての自己感覚が広がり、すべてとつながるような感覚が生まれます。

2. 中層:個別的意識と一体感の交差点

中層において、ファインダーはしばしば「非二元的な視点」に触れます。この層では、自己と他者、内面と外界といった区別が溶け合い、二元的な分離が無くなったように感じられるでしょう。この状態では、思考や記憶の影響を受けることなく、ただ「存在する」感覚が強くなります。

中層の体験には、深い平安と共に「今この瞬間」の意識が含まれます。ここでは、通常の時間感覚も消失し、過去や未来を感じることなく、ただ「今」に集中する状態にあります。この「今」における統合感や無限感は、多くの人にとって言葉では表現しがたいほど深いものとなります。

3. 内層:最も深い意識の核心

最も内側の層に達すると、ファインダーは自我の概念を超越し、無限の意識が広がる無の空間に触れます。ここでは、「自分」という概念が完全に消え、純粋な存在そのものを感じます。この層で体験されるのは、形や名前を持たない「無の場所」ともいえる存在感です。すべてが静寂に満ち、内的な声や思考も全てが静止し、ただ「ある」こと自体が究極の状態として感じられるのです。

内層に至ると、体験者は「一切の区別を持たない絶対的な統合感」を味わいます。全ての感情や物質的な思考が消え、無限に広がる一体感が存在するだけの感覚です。このレベルの体験は、宗教的な覚醒や悟りに似たものであり、しばしばスピリチュアルな目覚めと形容されます。

結び:PNSEのレイヤーがもたらす内的な探求の道

PNSEにおける「場所」と「レイヤー」という概念は、単なる意識の状態ではなく、個々の体験の中に存在するさまざまな「次元」を表しています。この次元の探求は、外側から内側に至る精神の旅でもあり、物質世界の認識から純粋な存在意識への移行ともいえます。

ファインダーにとって、このような多層的な意識の探求は、自分自身との関係、そして全てとの結びつきを見つめ直す機会でもあります。